姿と「論語と算盤」

 大きな客船を見ては、何で海に浮くんだとか、悠然と雲の合間を直進する飛行機を見ては、何で空に浮くんだとか、
小さい頃の不思議がいまだに思い出されます。
海や空に浮かぶ、その勇壮で不思議な姿も、はじめから「姿」を重視したのではなく、その求められる働きを追及する為の「技術」を駆使した結果として、その最適な「姿」の現れだと聞いたことがあります。

 あの「姿」は作り手として本来の「智と技との賜物」なのだということです。

企業の経営や財務体質の健全性を思わせる「姿」として、代表的なものに
自己資本比率、最近では株主の要望が強く求められる自己資本利益率(ROE)などがあります。
どちらも、数値を追い求めるには充実した利益と、企業の資産を有効活用することが求められ、そうして「健全な姿」として目に映ることになります。

当然ながら一朝一夕にその「姿」が実現できることではなく、その「姿」ありきで経営するものでもなく。
1つの目標として掲げて、
企業の人材、経営努力、企業としての姿勢が表に現れた、「結果として」の「姿」が最善の姿であるべきです。

さて
数年後、1万円札の肖像が渋沢栄一氏にリニューアルされる予定で、
「論語と算盤」には「道理に合った利潤」という理念が底流しています。

道理にかなわない利潤や、財務の数値のみの小手先の操作で映し出された「姿」。
そのような一見健全そうな「姿」には、
どうも勇壮でもなく、どこか危なっかしさを感じるかもしれません

そう
海に浮かんだり、空の雲の間に浮かんだり・・・・・出来そうもないでしょうか。

「リスク」を認識し予見する。

『リスク』のあることにはどちらかというと出遭いたくありません。
感覚的には、『リスク』というと
・持っていた株価が下がった。
・事業で投資したけど思うような収益が上がらなかった。
よく保険を事業に対してのリスクマネジメントという言葉を使う場合には
・死亡や傷病などで事業主の経営参加に支障が出る状態

その他、日常的にも使うことも多いですね。

どちらかというと将来に想定される「マイナス」のイメージでしょう。
経済の意味合いで言うと少し違っています。
実現される価値が期待される価格が「上がっても下がっても」『リスク』と言っています。

例えば
100円の株を購入して110円になることを期待してます。
90円になってしまうかもしれません。
また130円になるかもしれません。

この場合「130円になるかもしれない」ことも『リスク』と意味付けします。

『リスク』の大きさは?というと
100円になってしまうかもしれませんし120円になるかもしれません、という場合は、
130円になる場合と比べてより『リスク』は「低い」と考えます。

つまり「期待される価値より『ブレル幅』の大小が『リスク』の大きさ」という尺度です。
13:00に待ち合わせしてます。相手が13:30に遅れることはいわゆる『リスク』ですが
12:30に来られても怒られそうで『リスク』です。

13:00前後に来ることを期待(予定で)して用意する訳ですから。
どれだけ早く(遅く)来ることまで期待(許容)すればいいんでしょう・・・
これが『リスク』という感覚でしょうか。

この『リスク』。
統計学での言葉では『分散』(その平方根が『標準偏差』)というもので数値化します。
(データの平均値と、各々のデータとの差の大きさを一定の数式で計算)

株価予測・様々な投資商品・企業行動・・・。実際に駆使されています。
身近な例では受験の際の「偏差値」もそうでした。

実際に起こり得るモノゴトが期待される値や事象との『ブレル範囲』をいかに認識するか。
経済、経営、市場だったり相手のあることですから容易ではありませんが、リスクを避けて通れない場合やリスクをあえて許容する場合も当然あります。
期待する範囲を大きくブレる際にどう行動するかをあらかじめ想定しておく事、
そのリスクを測れる数値化技術とともに、感覚を研ぎ澄ます必要も重要だと思います。

キャッシュレス化に向けて現金のつぶやき

「キャッスレス化」は国内でも地球情勢をみても、AIの発展も後押しして急速に浸透していきます。
「現金保有コスト年間2兆円。」
たとえば銀行ATM維持 現金を保有する事のリスク(盗難や管理など)含めてそれくらいはかかってくるとの事です。
最近の統計によると現金流通高は約100兆円以上で現金保有の2兆円は単純に約2%ということになります。
一方、
情報漏洩、紛失による高額被害などカード決済や電子マネー決済のデメリットまで含むと「現金保有のメリット」も多数あって
「現金保有に対してのコスト率2%」は、「現金保有のデメリット率や感覚」と比べて低いでしょうか、高いでしょうか・・・。

全くのキャッシュレスの方を除いて、現金は貨幣紙幣という形で日々財布に入っています
普段は物やサービスを買う為がほとんどで、よくよく考えてみると「ただの円い金属や紙っ切れ」ですから不思議に思えることもあります

今さらですが「現金くん」は何者でしょう

「現金くん(=貨幣紙幣)」は
物々交換の時代から発展して、「金=ゴールド」に代表される「そのもの自体が価値のあるもの」である時代から
経済活動の「交換・保有・価値の尺度」とその役割を成しています

そもそも現金くんを作るのに原材料以上のコストはかからないのですが
ご存知の様に「現金くん」はとても強い存在です。
現金くん自体が独立して他のすべての財やサービスと同等に肩を張ってるわけですから。
その強さは現金くん自身を発行してくれた「国の信用」が影響していることに他なりません 。例えば

現金くんはそのバランスシート上、民間では資産勘定です。
国や発行体では「負債勘定」ですが、いわゆる契約上、返済が義務付けられている負債勘定という名ばかりであるのは直感できると思います。つまり物々交換で言うなら「紙や円い金属に化けた信用(もしくは権力)」で物・サービスをある意味「無償」で交換発行している事が見てとれます。

それらの「交換・保有・尺度・信用」によって更に役割が増えてきていて、
・自国内だけでなく地球的にも会社の貸借対照表・損益計算書の財務諸表を作成
・地球上の株式市場の判断や景気判断
現金くんは、その他立場で表舞台にあります。

現金くんは今後、目に見える形で財布にはいっていることは少なくなってくるでしょうが、
その本源的な役割に変わりはありません
現金くんに対する本源的な「信用や交換・貯蓄・尺度」の前提がおかしくなってしまうと、実経済、仮想通貨やフィンテック、株式市場・・・・すべて貨幣の価値観とその尺度に委ねてしまう市場経済や中央のハンドリングに大きな修正が求められることは周知のことでしょう。

現金くんはキャッシュレス化について
・しばらく様子見てたいので・・・。
・お小遣いやお年玉、慶弔見舞金ではまだまだ活躍できるけど。
・自分の顔が見られないことは別にいいんだけど、見たい人のことは大事にしたい。顔見て元気になる人も多いし。
・国の信用はもらってるし自分の役割は変わらず役に立っているので、まんざらでもないか。
・ここ最近国債と(見合う金額)の出動が多い気もする。
・物価さんとの関係もあるしな。
・造られた当初は国に価値の無償奉仕したのにな。

とてつもなく大きな役割を与えられながら、
持ち歩かれ、交換され、今度は持ち歩きの出番が少なくなり、顔を出す機会が少なくなる。
現金くんは、自身気付いているでしょう
・自分は自分であって自分以外の何でもない。

おせっかいながら
現金くん自身についての、少し考察です。

ヤカンにフタされていませんか?適度な水分補給が必要です。

7月某日付の新聞記事によると、今年に入って半年、
日本企業の海外向けM&A(日本企業による海外向け企業を買収)の金額が1122億ドル約12.7兆円、
世界シェアでアメリカに次いで2位約3割に上るといいます。
2000年(平成12年)以降この18年で約110兆円・・・云々
つまり日本企業の資金の多くが世界的規模からいっても、企業買収M&A用に向けられていた(向けられている)という事なのでしょう。

関連して、気になったデータをピックアップしました。
・上場企業を中心に、18年間で累計利益のうちM&Aに向けられた資金は・・・その利益の累計の1/3
・2017年度末で上場企業の手元資金は約120兆円
・M&Aで買収した会社から生み出される利益(Aとします)と実際買った値段(Bとします)の買収効率(B/A)つまり買って何年で回収できるかは約19年という統計。

まずは金額が大きすぎて、「M&A」という大企業の世界の話といった「他人事」であって身近に感じられないのが実感です。

会社の資源は「ヒトモノカネ」つまり
「人財・事業・資金」
と言われております。
これら資源によって生み出された収益はお金となって、その使い道としてヒトに向けるか事業に向けるか、さらに現金で持つあるいは借金の返済するか・・。
その(使い方)を選択し続けることとなっていきます。

さて
お金の使い方としてこの5-6年でのデータでは、ヒトへ(人件費)設備投資(もの)現預金(カネ)の順に
⇒人件費:3%<設備投資:22%増<現預金:35%増

このように手元資金がダントツです。
しかし現預金を保有するだけでは事業としてお金を生み出しません。よってその使い方が問題となってくるのですが、
「手元資金」という使い方が選ばれているのかもしれません。

続いてきた超金融緩和政策の下、金融機関や、安定した資金調達が可能で高収益の上場企業などでは資金に過剰感もあり、
一方その資金が
個人事業、中小企業、(人件費として)消費者に期待通りには循環していないのも現状です。

政府・日銀はそれら資金循環を信用創造の担い手である金融機関に期待を寄せ続けることとなります。
使命感。上からのルール、金融機関の経営環境、そんな中で更なる使命感、企業努力も目を見張るものが多々あります。
しかしながら現場では揶揄されることが多いのも事実です。

水が必要なコップに注ぐようにと、お上は金融機関のヤカンに水を注ぎ続けているのだけれども、
個人事業中小企業、コップを持って並んでいる先には注ぎ口にフタがついている。
よくよく見ると、旧態依然とした担保というフタヤ、保証協会というフタ。
コップの内容を確認しないまま、一律にフタをしているヤカンも見受けられる。

でもその横では政策公庫さんが少しでもとシャカリキになって注いでいる

一方
フタがついていない注ぎ口もある
水はもういらないから、と断っている財務優良先のコップや、外人さんの未知なる魅力的な装いのコップに向けらている。

そうせざるを得ない事情もある。

年々
酷暑に見まわれ熱中症が深刻となっている折、毎日のようにその予防策が警告されてます。
「必要な水分を適度に採らなければ・・・」一大事であります。



資金調達・資金使途・・「立場」でも思いは同じはずでしょう。

資金調達のご相談を受ける中、
各主体といっていいのか立場によっては調達の「楽難」は明白です。
中小企業・個人事業主の方々が資金調達の事業計画に盛り込む重要な要件に、
(調達したお金の使い道=)「資金使途」があります。
当たり前といえばそうですが、より一層重要性が増しています。
金融機関にとってもその「目利き力」を発揮頂く際には最低限必要なファクターとなっているしょう。

さて、主な各々の立場から「資金の調達」とその「資金の使い道」に目を向けてみようかと思います。

1、中小企業・個人事業主業者の立場から。
【調達】金融機関からの借入が主流で
【使途】工場や不動産、機械などの設備資金、また仕入資金や諸経費といった運転資金に使います。
金融機関からの資金調達の際には何にお金が必要なのかという資金使途が明確でなければららず、その内容は以前よりも重視されています。
工場や不動産、機械購入、仕入れ資金、諸経費の支払い・・・。なぜいくら必要なのか・・・。
事業計画に沿って、かなり明確にその内容を合理的に説明する必要があります。

2、金融機関の立場から
【調達】預金、(金融機関同士の)市場、株式市場などから資金を集め。
【使途】事業への貸出(を使命と思ってます)
債券・株式などへの資産運用
その他事情に応じてへの資産運用

3、国の立場から
【調達】納税者から税金、国債などにより資金を集め
【使途】国家公共の利益に応じ適正な予算配分
国債など借金の返済充当

こう並べると、
【調達】については「金融機関、国」は民間の中小事業・会社より圧倒的に有利でしょうし、
でも各々の立場の【使途】についての思い重要性や使命感に優劣つけることは出来ないと思います。

事業計画に沿った「明確な資金使途」を計画しながらでも資金調達に実際苦慮されてる民間の中小企業・個人事業主の方を目の当たりにしますと、

資金調達が有利な立場の国も金融機関も、各々の主体・立場でその資金【使途】への「使命感」「重さ」を「感じる事」には同じ思いであって、各立場でズレテいてはいけないでしょう・・。
そんな気がします。

個人確定申告の時期もあって、国税庁・税務署より配布される資料で「税金の使い道」が円グラフ等を通して分かりやすく公表されているのも目にされた方も多いかと思います。
昨今、国会審議が進む中
納税は、教育を受けさせる・勤労とともに国民の義務であって、また税金の【使途】は納税者が委ねた国家行政が計画実行されます。
国の各審議でも、さらには金融機関でも、「資金調達」の各立場の「感覚」を改めて期待します。

資金繰り専門
中小企業の資金調達、資金繰りのご相談受付中【大阪市北区の融資支援専門税理士・溢光アカウンティング】

事務所概要
大阪市北区西天満4丁目12-11プラザ梅新別館303号室
株式会社溢光(いっこう)アカウンティング
設立日 2014年5月
資本金 300万円
代表取締役 福岡和正
決算  8月
業務内容
 資金調達支援
 創業支援
 会計コンサルティング

グループ会社
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